その「家賃並み」は本当?住宅チラシで見抜くべき3つの落とし穴
こんにちは。
元・ハウスメーカーの金融担当者として、
何万枚もの住宅チラシを見てきた経験があります。
だからこそ、
今でも住宅購入を考えている方から「このチラシ、どう思いますか?」と相談を受けることがあります。
ある日の新聞折込チラシに、
こんな文言がありました。
「お家賃感覚で新築住宅が手に入ります!」
月々57,694円〜、40年ローン、3年固定金利0.65%
一見、
とても魅力的な条件に見えますよね。
でも、よく見てください。
このチラシには、
見落とすと危険な落とし穴がいくつも潜んでいます。
チラシのどこを見るべきか?4つのチェックポイント
-
月々〇〇円~の「~」の意味
-
40年返済という長期ローン
-
金利が「3年固定」の意味するもの
-
別途諸経費が必要という小さな注釈
それぞれ解説していきましょう。
1.40年返済は「今が楽」で「老後が苦しい」
月々の支払いを抑えるために、40年ローンを組むとどうなるでしょう?
例えば、
30歳でローンを組んでも完済は70歳。35歳なら75歳、40歳なら80歳まで支払いが続きます。
老後に年金だけで生活しながらローンを払い続ける…。これは、現実的でしょうか?
「今の家賃並み」というのは、
老後を犠牲にした先送りの結果であることを忘れないでください。
2.「月々〇〇円~」の「~」に要注意
住宅チラシでよく見る「~」の記号。
これは金額が上下する可能性を含んだあいまいな表現です。
その理由は、金利の優遇が期間限定であるからです。
3.3年固定金利のカラクリ
今回のチラシでは「3年固定0.65%」と記載されています。
でも、これは変動金利の一種。3年が過ぎれば金利が見直され、上がる可能性が高いのです。
実際に0.65%→1.65%になった場合、毎月の返済額はこうなります。
-
0.65%時:57,694円
-
1.65%時:69,417円
→ 差額は毎月11,723円アップ!
住宅ローンは借りて終わりではありません。
見直し後の金利も踏まえて、長期的な返済計画を立てることが重要です。
4.「別途諸経費」の存在も忘れずに
多くのチラシは、建物と土地の価格しか表示しません。
しかし実際には、登記費用、火災保険、引越し代など100万円〜200万円単位の諸費用がかかるケースもあります。
マイホームを夢で終わらせないために
住宅ローンで失敗しないためには、
-
繰上げ返済や資産運用などの計画的な返済プラン
-
給与以外の副収入づくり(副業など)も視野に入れた生活防衛策
が必要です。
そして何より大切なのは、目先の「おトク感」ではなく、長期で見た安心感です。
最後に一言
家を買う前に必要なのは、立地や間取りよりも、冷静な数字の理解です。
「この返済額、本当に自分に合ってる?」
「この金利、今だけじゃない?」
「完済時の年齢、イメージできてる?」
そんな疑問を、専門家と一緒に考えてみませんか?
✅ 初めての住宅購入前に ― 「初回ヒアリング相談」のご案内
一生で最も大きな買い物を、後悔しないために。
保険も住宅も売らないFPが中立の立場からご相談にのります。
\ たった60分で、不安が安心に変わるオンライン相談 /
老後資金、NISA、保険の見直し……
情報はあるのに「自分に合った答え」が見つからない。
そんなときは、第三者の視点がヒントになります。
Zoomで気軽に相談してみませんか?