医療保険の「女性特約」って本当に必要?見直す前に知っておきたいこと
保険相談でよくいただくご相談のひとつに、
「医療保険に女性特約って必要なんでしょうか?」
というものがあります。
多くの女性が医療保険を検討する際、「特に希望していないのに女性特約が付いている」というケースが非常に多く見られます。
では、その「女性疾病入院特約(いわゆる女性特約)」は本当に必要なのでしょうか?
結論から言うと、ほとんどの場合【不要】です
これまで多くの保険見直しプランを拝見してきましたが、8割以上のケースでこの女性特約が付加されています。
しかし、その大半は「本来なくても困らない内容」です。その理由を、以下で詳しく解説します。
医療保険のしくみと「女性特約」への誤解
医療保険は「主契約」と「特約」に分かれています。
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主契約:病気やケガによる入院で、1日あたり〇〇円が給付される。
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特約:主契約にオプションで追加する保障。
ここで大切なのは、病気入院は「すべての病気」が対象であるという点です。
つまり、子宮筋腫や乳がんといった“女性特有の病気”も、基本の主契約だけでカバーされます。
「女性特有の病気は保険金が出ないのでは…?」という誤解で、不要な特約を付けてしまう方が多いのです。
女性特約とは何か?〜中身を見てみよう〜
女性特約とは:
「保険会社が指定する“女性特有の病気”にかかった場合、主契約とは別に上乗せで給付金を受け取れる」というオプションです。
保障対象は会社によって異なりますが、多くは以下のような内容です。
(2021年8月時点)
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子宮・卵巣・乳房の病気
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異常分娩(帝王切開・切迫早産など)
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関節リウマチや甲状腺疾患、高血圧、糖尿病などを含む場合も
保険会社のパンフレットや約款で必ず確認しましょう。
「女性特有の病気=お金がかかる」は本当?
確かに病気や手術によっては、治療後の通院やケアに費用がかかる場合もあります。
しかし、公的医療制度を活用すれば、実際の自己負担は以下のように抑えられます。
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自己負担3割(健康保険)
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高額療養費制度による払い戻し
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世帯合算・多数該当などの軽減措置
これらの制度により、
長期治療になっても医療費が家計を圧迫する可能性は低いといえます。
つまり、「高額な治療費がかかるから特約が必要」とは限らないのです。
では、女性特約が有効なケースとは?
例外的に、以下のケースでは女性特約の加入が検討に値します。
① 妊娠・出産に備えて加入する場合
異常分娩(帝王切開・切迫早産など)を不安に感じる方は、妊娠が分かる前に女性特約をつけておくと、備えになります。
産後に女性特約のみを解約するという方法も可能です。
ただし、すでに異常分娩の経験がある場合は条件付き加入になることがあるので注意が必要です。
② 乳房再建手術の保障を目的とする場合
がん治療後の乳房再建手術に対する「乳房再建給付金」が支払われる保険商品もあります。
2021年8月現在、以下の保険会社が取り扱い中です。
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ネオファースト生命「ネオdeいりょう」
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東京海上日動あんしん生命「メディカルKit NEO」
【まとめ】女性特約、本当に必要ですか?
女性特約の多くは「安心感」を与えてくれる反面、保険料の上乗せにもつながります。
まずは公的保障制度の内容を理解したうえで、
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何のために特約をつけるのか?
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いつまでその保障が必要なのか?
を冷静に見極めましょう。
「勧められるがまま加入」はNG。
じぶんに必要な保障を見極めて、本当に必要な保険だけを選んでくださいね。
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