銀行で保険加入をお勧めしない3つ理由~その2~
こんにちは。
前回、「保険はどこで加入するか?」について
銀行の窓口で(資産運用の代用品として)保険加入をお勧めしない理由について書きました。
おさらいですが、理由は3つあります。
理由1.保険には様々なコスト(手数料など)がかかっている
理由2.担当者が数年毎に入れ代わる、異動がある
理由3.あなたのライフプラン(人生の目標)に基本的に関心がない
今回は理由その2「担当者が数年毎に異動で入れ代わる」についてお伝えします。
銀行、証券、保険といった金融機関の担当者は、およそ3年毎に人事転勤があります。
さて、3年単位の異動のどこがお勧めできない理由になるのか?ですが。
それは、
・加入した保険で重大なトラブルが起きても販売した担当者がいないため、責任を追及できないことがある
・担当者毎に各種販売ノルマがあるため、短期間で保険を解約して別の保険に加入させられる可能性がある
・死亡や入院などの保険金請求の時も、営業時間外だと保険会社のコールセンターに直接連絡する必要がある
加入した保険契約に重大なミスがあっても担当者がいなければ責任を追及できないことがある
保険などの金融商品を契約する場合、事前に説明を聞いて納得して書面にハンコを押しますよね。
(もし契約現場でそうでなくても、書面上はそうなってます)
と、いうことは全て理解、納得しているため、トラブルが発生してから
「あの時の担当者の説明と商品が違う」などど言っても意味が無いわけでです。
それに、保険は銀行の商品ではありません。銀行もあくまでも保険会社の代理店として商品を販売しているだけですから、契約の締結権などはありません。街中の代理店や保険ショップと同じということです。
銀行で保険に入ることは、「銀行を窓口にして保険会社と保険契約することだ」ということです。
本来の銀行の仕事は「融資」です。お金を貸すことが専門です。保険の専門家ではありません。
担当者毎に様々な販売ノルマがあるため、短期間で保険を解約して別の保険を勧められる可能性がある
あなたは営業という仕事に就いた事がありますか?
売上目標(販売ノルマ)が設定され、売上アップと利益アップのために日々活動しています。
それ自体、何も悪いことではありませんし、一般企業でしたら利益追求は当然のことです。
しかし、営業活動がお客様の満足とかけ離れていたり、
損をさせてしまったりするのは良い営業活動とは言えません。
例えば、目の前の営業マンが自分の販売ノルマ優先で商品をお勧めしていて、
その商品が全く自分に合わないものだったらどうでしょう?
当然クレームか、もうその店には行きませんよね。
例えば、洋服を買いに行った時の事を想像してみてください。
洋服を試着して鏡を見たら明らかにサイズが小さい気がする。
「太ったのかな?あー、最近運動してサボってたしなー」と独りであれこれ考えているその時、
ショップ店員が笑顔で近づいてきて
「よくお似合いですよ。サイズもぴったりです。最近はこれくらいで着るのが流行りですよ」と
明らかに「ウソつけ!」とツッコミを入れたくなった時はありませんか?
洋服や美容室、車などのパッと見てすぐに判断できるものなら自分に合っているかどうかもスグに分かります。
しかし、保険などの金融商品の場合は、触れて体感するということができません。
だから自分に合った商品かどうかを判断するのが格段に難しくなります。
それに、「保険 = 複雑で難しい」という世間一般のイメージを持っている方も多くいます。
でも、お客さんと売る側との間に情報の格差があると、営業する側は格段にラクなんです。
つまり、知らないお客さんには売りやすいということになります。
だから、目の前の営業マンが、
営業成績達成のためだけに言っている営業トークなのか、それとも
お客さんの事を考えた本心からのアドバイスをしているのか見抜く必要があります。
さぁ、それはどうしたら判断できるでしょうか?
そのためには、自分が知識を身につけて少しでも賢くなること。
または他の利害関係の無い第三者に相談することがおススメです。
死亡や入院などの保険金請求の時も、営業時間外だと保険会社のコールセンターに直接連絡する必要がある
保険を使う時ってどんな時でしょうか?
きっと嬉しい時よりも悲しい時の方が多いのではないでしょうか?
そんな時、
- 加入を勧めた担当者がいない
- 次の担当者が誰かも分からない
- 9時から15時までしか電話がつながらない
としたらどうでしょう?
困った時に役立つ保険が、役立たずの保険になってしまいます。
そんな時は、銀行ではなく直接保険会社のコールセンターに連絡して手続きをすることになります。
(保険会社のコールセンターは平日9時~17時で受付していることが多いです)
普段、お仕事してたらなかなか電話をするのが難しい人もいるのではないでしょうか?
こんな時にスグに連絡が取れて、平日自分が仕事している時に対応してくれる人がいたら最高ですよね。
でもなかなか銀行ではそれを期待しても無理があると思います。
なので、保険会社の担当者(できれば10年以上続けている人)や
地域の保険代理店を自分の保険担当にしておくのが良いでしょう。
困った時は何かと電話やメールだけでやりとりするにも限界があり、
特にストレスを感じるものです。死亡や入院といった一大事はなおさらです。
そんな時こそ、休日や仕事終わりでも直接会って対応してくれる保険担当者が
いたら心強いと思いませんか?
下田幸彦

- FP事務所・青い森マネードクターズ代表
-
保険などの金融商品を売らない独立系ファイナンシャルプランナー
IT×保険×住宅業界の経験から『デジタルマネー時代のお金の専門家』として40代の働く女性向けに「人生後半にお金でコケないお金の自信と計画」をサポートしている。
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