ファイナンシャルプランナーの下田幸彦です。

2017年、押さえておきたい言葉をご紹介します。

それは

『フィデューシャリー・デューティー』

です。(は、何ですか?それ)

これは金融庁が発表した金融行政方針の資料の中に出てくる言葉ですが、

日本語では 『金融機関等による顧客本位の業務運営』と言っています。

カタカナが多すぎて、まるで早口言葉ですね。(笑)
(ただでさえ、金融言葉はカタカナが多いのに)

なぜ、金融庁が、「あなたたち金融機関等は顧客本位の業務運営をするように!」と言っているのかというと、

これまでいくつか問題があったからなんですよね。

1.手数料稼ぎを目的とした顧客不在の金融商品販売

2.商品・サービスの手数料水準やリスクの所在が顧客に分かりにくい

これを見たとき、私は正直「うわっ!真正面からとうとう切り込みが入ってきたー」と思いました。

私はファイナンシャルプランナーの仕事を始めたのが2006年です。

「1.手数料稼ぎを目的とした顧客不在の金融商品販売」とは何かということですが、

保険代理店(保険ショップ)からスタートしていて、かれこれ保険業界は10年になります。

業歴が長いので保険業界でお伝えすると、手数料稼ぎのためだけに商品販売をする人たちを山のように見てきました。(つまり顧客のフトコロしか見てない)

なぜそうなるのか?

それは、保険代理店の収益源は保険会社からの手数料収入で成り立っているからです。
(だから無料相談が実現できるんですよね。)

そして、保険代理店の手数料は誰が決めているのかというと、保険会社です。

そして、保険会社は代理店の手数料をどのように決めているのかというと、(保険会社にとって)収益性の高い商品をたくさん販売してくれる代理店に手数料を多く支払うようにしています。

例えば、学資保険や年金保険などの払ったお金が将来増えて戻ってくるタイプの商品は手数料が低く、医療保険やがん保険などの掛け捨てタイプの医療保険は手数料が高く設定されています。(各社多少の違いはあってもだいたい同じです。)

そして、保険会社はたくさん販売してくれた代理店へボーナスを支給し、豪華表彰旅行をプレゼントし、新規の契約をいかにもってくるかを重視する傾向にあります。

ちなみに保険代理店は契約から1年目の手数料が数十パーセント、2年目以降は数パーセントをもらう形式が多いです。でも手数料は数年すれば無くなってしまうため、常に新規の契約を追い続けることになります。

だから、一定期間毎(よくあるのは3年単位)で契約の更新や乗り換え契約(転換契約)を進める保険担当者が多いんですね。

今回はここに金融庁がメスを入れることになります。

そのために、具体的にこんなことを金融機関に求めています。

その一部は・・・

手数料の開示の促進/商品のリスクの所在等の説明(資料)の改善

(例えば保険で説明しましょう)ほぼ同じ医療保険があったとして、A社とB社があって保険料がA社がB社より高めです。でも担当者は高いA社を進めてくる。そこで、代理店の手数料を見せてもらったらA社の手数料が高い、なんて事がこれからはバッチリわかる訳です。

じゃあ、担当者が値段の高いA社の商品をおススメしてくる合理的な理由はありますか?って事です。

この辺りのカラクリは書くともっともっと長くなるので、これくらいにしますが、保険に限らず投資信託などもその傾向が強いです。

良い金融商品かどうかを見分けるコツは?

じゃあ、自分にとって良い金融商品を見分けるコツはあるの?ということですが、

そのためには

1.自分の金融知識を高める努力をする(学習すること)

2.良い担当者を探すこと(金融機関、代理店、FP(無料・有料問わず))

 

1.自分の金融知識を高める努力をする(学習すること)
これには時間がかかります。それに、保険会社や銀行主催の無料セミナーに行くとほぼ間違いなくその会社の商品がベスト!というような売込みのゴールが設定されていますから注意が必要です。
少し時間をかけてでも本を読むか、有料セミナーに参加するか、FPの家庭教師をつけた方が早いでしょう。

2.良い担当者を探す(金融機関、代理店、FP(無料・有料問わず))
良い担当者を探すために「あなたは、良い担当者ですか?」と聞いてはいけません。
それは、詐欺師に向かって「あなたは詐欺師ですか?」と聞くのと同じ事です。
(金融業界の人が詐欺師だと言っているのではありません。)

まず「良い担当者とは?」ということですが、あなたの利益になる事を優先して考えてくれているか。ということです。

そして、そのような担当者か見極めるコツですが、別業界の人に聞いてみたり、時間をかけて人間性を観察してみないと正直わからないと思います。(あなたが鋭い直観力を持っている場合は別ですよ(笑))

これからは顧客目線で考えられる正直者が生き残る時代になってくるといいですね。

 

最後に、2017年に流行するであろう早口言葉を一緒に練習してみましょう。

『フィデューシャリー・デューティー』

『フィデューシャリー・デューティー』

『フィデューシャリー・デューティー』

『フィデューシャリー・デューティー』